食品安全の基礎であるHACCP(ハサップ)の導入には多くのメリットがあり、また事業そのものにも大きく影響します。
HACCPのメリット
食品の安全性と品質の確保:
HACCPの適用により、食品の安全性と品質を確保するための土台ができます。ハザード(危害要因)の予防や管理を徹底することで、食品に関連するリスクを抑えることができるのです。風味や栄養価の維持などといった品質要素に対応するためにも、まずは必要な安全性を確保する体制を作る必要があります。
法的要件の遵守:
HACCPの実施は法的要件を満たすためにも重要です。改正食品衛生法により、すべての食品事業者は「HACCPに基づく衛生管理」か「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理」に対応することになっています。HACCPの導入で、法的なコンプライアンスを確保することができます。
顧客の信頼と満足度の向上:
HACCPの実施により、顧客に対して食品安全への取り組みを示すことができます。食品安全は消費者にとって重大な関心事です。顧客の信頼と満足度を向上させ、ブランド価値を高めることにつながります。
HACCPのビジネスへの影響
競争力の維持とリスクの最小化:
HACCPの実施は、食品企業が競争力を維持するために必須です。
HACCPを適用してハザード(危険要因)を特定し、適切な管理手順を実施することで、潜在的なリスクを最小限に抑え、法的なリスクや信頼性の低下を回避することができます。
市場の拡大:
HACCPの実施は、日本だけでなく多くの国や地域で義務化されています。HACCPに対応することで参入できる市場が拡大します。また、場合によってはさらに高度な食品安全認証を取得することで、さらに大きな輸出市場への参入が容易になります。
コスト削減と効率化:
HACCPの実施により、一般的な衛生管理を整備して、ハザード(危害要因)の管理に重要なポイントを特定して管理する体制を作ることで、管理作業の重複などを省くことができ、効率化とコスト削減につながります。
HACCPの導入は、企業の競争力の強化やリスクの最小化に必須となっています。顧客からの信頼獲得や参入市場の拡大にはHACCPが必須となっており、事業の持続可能な成長にはなくてはならないものなのです。
食品安全の基礎知識を身につけるには
食品安全の基礎知識は、食品安全担当者だけでなくすべての関係者が身につけておくことが重要です。ですが、直接的な担当者以外を集めて研修実施するとなると、通常業務もある中ではなかなか難しいのも現実だと思われます。
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