HACCPとは
HACCP(ハサップ)は、食品安全を確保するための包括的な管理システムで、食品業界において広く採用されています。
Hazard Analysis and Critical Control Points(ハザード分析重要管理点)の略称であり、食品製造プロセスにおけるハザード(危害要因)を特定し、管理することに焦点を当てた手法です。
HACCPの原則
HACCPは7原則12手順ですが、特にポイントとなる7つの原則を簡単にまとめると以下のようになります。
- ハザード分析とリスク評価:
食品製造プロセスにおいて発生するハザード(危害要因)を特定して、リスクを評価します。これにより、重要性の高いハザードと工程を明確にすることができます。 - 重要管理点(CCP)の決定:
ハザード(危害要因)を、予防・除去または許容レベルまで低減するために重要な工程を特定します。そこが重要管理点(Critical Control Points:CCP)です。 - モニタリングと記録:
CCPにおいて、パラメーターや管理手順をモニタリングして記録を残します。これにより、製造プロセスの安全性を確認し、問題が発生した場合には適切な是正措置を講じることができます。 - 是正措置:
モニタリングの結果、問題や異常が発生した場合には、適切な是正措置を実施します。問題の原因を特定し、再発防止を図るための対策を講じることが重要です。 - 検証:
- 構築したHACCPのCCPが効率的に機能するかを確認する「妥当性確認」を行い、決めた手順で実施しているかの「検証」を行うこともHACCPの重要なポイントです。HACCPの手順の中で、そのHACCP自身の有効性を確認する仕組みになっています。
HACCPは予防的なアプローチで、食品安全を確保するための科学的な手法と基準です。食品業界において、予期せぬリスクやハザード(危害要因)を最小限に抑えるために、HACCPの実施が不可欠です。ハザード分析とその管理を徹底することにより、食品の製造から提供までのプロセス全体を通じて安全性を確保し、消費者に安心と信頼を提供することができます。
はじめてHACCPを構築するときに
HACCPをはじめて構築する場合、重要性を理解していたとしてもそれだけでは実際の構築は難しいでしょう。
まずは、「HACCPとは何か?」という全体像と構築の上で外せないポイントを理解することが重要です。
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